「もんじゃ焼きの具材に何を入れるか」はその日の一番の問題となってのしかかってくる。もんじゃ焼きを食べようと突然思いついた時は案外オーソドックスな材料でも満足する。キャベツと揚げ玉が一応基本だとされているようだ。ただ、それだけではやはりおやつの域を脱することはできないので食事としては心もとないものがある。近頃の常識としてお餅は外せないところだ。そこへやっぱり若い者の主張するチーズも入れなければ片手落ちというもんだろう。この辺りで満足していられればいいのだが、前日から予定している場合など、時に要求がエスカレートして話がややこしくなってくる。通という者はおやつ用の子供ラーメンを入れなければだめだとか、やはり明太子が入ってないと話にならんとか、事態は混迷の様相を呈していくのだ。桜えびも外せないし、すじこん(牛すじ+こんにゃく)も必要だ。なんだカレー粉がないじゃないか、焼きそばの麺はどうした、もやしも忘れるな、などという修羅場が展開されるのである。こうなってくるともんじゃ焼きは一大イベントだと言ってもいいだろう。1人でもんじゃ焼きを食べる人は少ない。2人なら恋人同士でなければ駄目。3人、またはそれ以上でワイワイ言いながら食べると最高に盛り上がる。ただ人が増えるとまたもや具材関係がきな臭くなってくる。何を思ったかピザソース、シーフード、ホワイトソース、マカロニを要求する者まででてきたりする。またお店でもそれを知っていて、ちゃんとメニューにのせているのである。